人間ドックとは(基礎知識)

意外と知らない人間ドックの歴史〜こうして人間ドックは始まった

本来、医療とは病気やケガを治すために発展してました。

様々な病気の原因となる細菌の研究、それらを根絶するためほ方法、医薬品の開発など、世界中の医者や研究者が日夜たゆまぬ努力を続けることで、過去には不治の病と言われていた病気でも、現在では根治できるものも増えてきています。

ところが、戦後の日本では経済が成長するに従い、様々なレジャーや娯楽も増えてきました。
これに伴い、今までは病気にしか関心がなかった人々が「健康」ということに関心を示し始めます。
そんな時代の背景から、人間ドックの歴史について、ほんの少しだけ紐解いてみましょう。

人間ドックの名前の由来

そもそも、なんで「人間ドック」というのでしょう?

ドックって?
犬のこと?

いえいえ、犬はドックではなくドッグですから(笑)

実はこの言葉、船舶用語から来ているんです。

船が長期間航海したあと、船底を中心に不具合がないかを調べる設備のことをドック(日本語で船渠)といいます。
船舶は一定の期間の航海をした場合、異常があってもなくてもドックに入ります。
そして異常の有無を徹底的に調べます。
なぜなら、航海中に何らかの異常を来し沈没、なんてことになったら取り返しが付かないからですね。

船と同じように、人間もある程度の年齢になったら、特に自覚症状がなくても定期的に検査を受けて、健康状態を維持するきっかけにしましょう、ということで始まったので「人間ドック」と言うんですね。

人間ドックの歴史

 

それではこの人間ドック、どのようにして始まったのか簡単に見ていきましょう。

病人ではなく健康人が主役

太平洋戦争が終わり、戦後の焼け野原から徐々に復興が始まり、経済も日本人の心も右肩上がりに成長し始めた昭和20年代後半。
今までは病気やケガをした人を対象としていた医療現場に一大改革が巻き起こります。

1954年(昭和29年)のことです。
国立東京第一病院(現在の国立国際医療研究センター病院:新宿区)が「病人ではなく健康に関心のある人」を対象に、6日間入院して体の隅々まで徹底的に調べる「短期入院総合精密検査」というものを始めました。
同年の秋には聖路加国際病院でも「短期入院総合精密検査」が始まります。

実はこれ、画期的なことで、従来は病気を治すことが医療だったのが「自分の健康について自分自身が責任を持つ人に協力する」という、医療が健康維持・増進を手助けするという、従来の発想から一歩も二歩も進んだアプローチだったからです。

当時は人間ドックという名前ではなく「短期入院総合精密検査」という、物々しい名前でしたが、このことを記事にしたある新聞記者が「人間ドック」という名前を使ったことから、この名前が定着していきます。

徐々に形を変えていく人間ドック

その後、1955年には愛知県の施設が入院ではなく5日間の通院による人間ドックを開始します。
1958年には聖路加国際病院で、内科的検査で行う人間ドックが考案され、現在の人間ドックの形に近くなっていきます。これがきっかけで、人間ドックが全国に急速に普及し始めます。
さらに、1970年には東芝総合健診センターで1日人間ドックが導入され、人間ドックは1日で出来るもの、という現在の一般的な形がほぼ確立されます。
現在ではコンピューターによる検査システムの確立により、通常の人間ドックであれば半日で受けられるようになっています。

まとめ

始まった当初は1週間近くも入院して検査を受けていたものが、検査システムの発展、最新鋭の診断装置の登場などにより、現在では半日で終わるようになりました。
そして、より詳細で精度の高い検査を受けることで、一昔前までは発見が困難だった、ごく初期のがんも発見できるようになってきています。

人間ドックが登場した1954年当時から「自分の健康について自分自身が責任を持つ人に協力する」という根本の考えは今も全く変わっていません。
そのために医師、研究者は現在も日夜研究を重ね、さらなる健康のお手伝いに余念がありません。

ごく簡単に、人間ドックの歴史について紹介してきました。
如何でしたでしょうか?
知る前と知ったあと、多少は人間ドックについての印象も変わったのでは?

なお、本文中で紹介した医療機関につきましては以下のページで詳しく説明していますのでご参考にしてみてください。どちらも現在でも人間ドックが受けられますよ!

【参考記事】
国立国際医療研究センター病院について(新宿区のオススメ人間ドック)
聖路加国際病院付属クリニックについて(中央区のオススメ人間ドック)

また、人間ドックについてより詳細に知りたい方は以下ご参考にしてください。

【参考記事】
人間ドックを受けると何が分かるの?

 

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