検査の種類

知っておきたい脳ドックの検査内容について

日本人の三大死因。
あなたも一度や二度は耳にしたことがある言葉ですよね。
でも最近は三大死因ではなく四大死因という方が一般的になってきています。

これは以前から言われている三大死因(がん、心疾患、脳血管疾患)に加え、肺炎による死亡者数が増加してきているため、これら4つを「日本人の四大死因」と呼ぶようになってきたんです。
現在では死因の第3位に肺炎が入り、脳血管疾患は死因の4位となっています。

肺炎による死亡が増加している要因のひとつに、日本社会の高齢化が挙げられますが、この辺の事情については別の機会に説明しますね。

今回は、四大死因の第4位である「脳血管疾患」について説明します。

脳血管疾患って?

そもそも、脳血管疾患ってなに?
と思っていつ方もいるのではないでしょうか。
脳血管疾患とは、脳の血管に何らかのトラブルが生じることで起きる疾患の総称です。
代表的なものとして、くも膜下出血、脳梗塞、脳動脈瘤、脳出血などが挙げられます。

脳血管疾患に共通する特徴として、症状が出ると病状の進行が比較的早い(もちろん例がもありますが)と言うこと。
手足がしびれる、言葉がうまく出てこなくなる、急に意識がなくなるなどの症状が出たら、とにかく早めに医者にかかるようにしましょう。
放っておくと一気に症状が進むこともあるので、早めの対処を心がけましょう。

特に意識障害が怖いのは、突然意識がなくなると、状況によっては受け身がとれずに頭部を強打するとか、車の運転中に意識がなくなると大きな事故になったり、ということもあります。

また、くも膜下出血の場合、多くが激しい頭痛に襲われます。
発症する前に前兆として鈍い頭痛が続くこともありますが、これがくも膜下出血の前兆なのか単なる頭痛なのかの区別が付きにくく放置してしまう人も多いです。

このため、日ごろから定期的に検査を受けて、早期発見に努める必要があります。

さて、ここで重要なことを申し上げますが、通常の人間ドックでは、脳血管疾患の検査は「含まれない」ということ。
毎年人間ドックを受けていても、脳血管疾患については全く検査されていないということを覚えておきましょう。
ですから、人間ドックに脳ドックを加えることをオススメしています。

脳ドックではどんな検査をするのか

それでは、脳ドックではどんな検査をするのでしょうか?
代表的には以下のような検査を行います(もちろん、受診期間によって行う検査と行わない検査があります)

頭部CT検査

CTスキャナ装置を用いて検査します。
CTとは、Computed Tomography(コンピューター断層診断)のことで、X線を使って脳の断面をスライスするように撮影します。

私たちが子供の頃から慣れ親しんでいるレントゲン検査と同様、X線を用いるため、検査によって被爆します。
ただし、被爆を少しでも少なくするため、マルチスライスCT装置では1回で複数のスライス撮影が出来ます。
16列マルチスライスCT、64列マルチスライスCTなど、列数が増えればそれだけ撮影する回数、時間が少なくなり、被曝量も少なくなります。
最近では320列マルチスライスCT装置も登場しており、1回の検査にかかる時間も数分程度、被曝量も格段に少なくなっています。

頭部MRI検査

MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断装置)によって頭部の検査を行います。
MRIは、強力な磁石で出来た筒状の装置の中に頭部を入れて、磁気を利用して撮影します。
磁気を用いる原理上、金属を身につけている状態での検査は出来ません。
MRI検査の特徴は、細部の再現力が非常に高いため、脳梗塞や脳出血があった場合その病変の大きさや発症時期などが分かります。
CT装置のようにX線を用いないため、被爆することはありませんが、CT検査と比べると検査に時間がかかるのが難点です(施設によって差はありますが、概ね30分程度かかります)

頭部・頸部MRA検査

MRA検査って、あまり聞き慣れないかもしれませんが、MRIと同様に磁気を用いた検査です。
MRA検査の特徴は、頭部・頸部の血管に特化し、血管に生ずるさまざまな病変を見つけることが出来ます。
頭部MRAでは、脳血管の閉塞や狭窄、未破裂椎骨動脈解離、脳血管奇形などを検出できますので、くも膜下出血や脳動脈瘤などの発症リスクを知ることが出来ます。
頸部MRAでは、頸部血管の狭窄有無を知ることが出来ます。
MRA検査はMRIと同様にX線を用いないため被爆しないのがメリットと言えますが、CT検査に比べると時間がかかるというデメリットがあります。

頸動脈エコー検査

頸動脈は動脈硬化の起こりやすい場所であり、動脈硬化が進んで血管が詰まると脳卒中につながります。
このため、定期的に検査をすることで動脈硬化の状況を知っておくことはとても重要なことと言えます。
MRA検査により、こうした病変を見つけることが可能ですが、頸動脈エコー検査でも病変を見つけることが可能です。

頸動脈エコーは、プローブ(接触子)を頸部にあて超音波を発し、その反射を映像化する装置です。
超音波(周波数の非常に高い音)を使うため、人体にはほとんど無害です。
頸動脈は首の浅い部分にあるため、超音波での検査がしやすい部位といえます。
実際、頸動脈エコー装置では血管壁の0.1mm程度の厚さの変化まで分かりますので、血管の状態を知るのに適した検査なんですね。
ただし、エコー検査の欠点として、検査を行う医師・技師の技量に左右される部分があるため、受ける施設選びには慎重になる必要があります(実績の豊富な施設を選ぶのが安心です)

脳ドックの流れ

脳ドックを受ける際の一般的な流れを紹介します。
今回紹介するのは、脳ドック単体で受ける場合になりますので、人間ドックなどと一緒に受ける場合には違った流れになります(詳細は受診機関にお問い合わせください)

前日・当日朝

脳ドックに関しては前日の注意事項は特にありませんが、人間ドックと一緒に受ける場合には人間ドックの注意事項に従ってください。具体的には夕食は夜8時までに済ませ、その後は検査終了まで飲み食い禁止です。
脳ドックのみの受診の場合、当日朝の食事は可能ですが、軽めに済ませるようにしましょう(詳細は受診期間の指示に従いましょう)

受付

受付を済ませ、事前に記入した問診票を提出します。
その後、検査着に着替えて検査を待ちます。

各種検査

今回の記事で紹介した各種検査に先立ち、採血と問診を受けます。
ここで何か気になる症状がある場合にはしっかりと話しておきましょう。それを参考にCT、MRI、エコー検査を行っていきます。ただし、人間ドックなどと一緒に受ける場合には、検査の順番が前後するとこがあります。

結果説明

結果説明に関しては、受診期間により当日のばあいと後日の場合があります。
結果説明のタイミングについても、事前に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

脳血管疾患は、何らかの自覚症状がある場合もありますが、その症状が風邪や疲れによる頭痛、めまいなどと区別が付きにくく、医者にかからずにやり過ごしてしまうケースがとても多いのが現状と言えます。
何らかの自覚症状がある場合には、躊躇せずに医者に行くことを心がけましょう。

また、自覚症状がない場合にも、重篤な状況になることを未然に防ぐ意味から定期的な脳ドックの受診をお勧めします。

【参考記事】
人間ドック予約サイト「ここカラダ」で実際に予約してみた!

 

 

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